痛風は贅沢病なのか?

痛風は紀元前4世紀頃には認識されておりましたが、その原因が「プリン体」にあることが突き止められたのは18世紀です。しかし、紀元前4世紀のヒポクラテスの時代には「成人した男性に多い」ということと、「美食と性行為の過剰が急性発作をもたらす」と考えられていたようです。

「成人以後の男性に多い」のは現在でも事実ですが、これにはホルモンの関係が言われています。女性ホルモンであるエストロゲンに尿酸排泄作用があるとされています。

「美食が多い」については、原因となるプリン体を含んだ食物が比較的美食とされる肉類や酒類に多いためにこう言われており、昔、アレキサンダー大王が罹患していたことから帝王病とも言われていたようです。しかし、昔のような、一部の貴族や特権階級の人しか肉類などを摂取出来なかった時代なら別ですが、現代では別に美食家や帝王でなくとも痛風は生じます。現在では食生活のみならず、体質も大きな要素であると言われています。

「性行為の過剰」についても現在では根拠は示されていません。しかし、運動による脱水は急性発作の誘因となりますので、あながち間違っているとは言えないかも知れません。運動時には充分な水分摂取を心がけましょう。

あと、ビールについてですが、ビールは痛風の大敵と言われています。これは、アルコールが尿酸の産生促進と排泄低下に関係あると言うことの他に、ビールの原料である麦芽に多くのプリン体が含まれているためです。ですから、麦芽の少ない発泡酒などは多少プリン体含有量は少なくなっていますし、麦芽を原料としない焼酎やワインはそれ程プリン体は多くないとされています。しかし、アルコールが入っている分、差し引きゼロになるかも知れません。お酒は適量にしておきましょう。

痛風についての普通の事柄はこちらをご参照ください。

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