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足首の捻挫

足関節捻挫は日常でもっともよく遭遇するケガの一つです。(捻挫の一般的事項についてはこちらもご参照ください)足関節

足首は距骨(きょこつ)という骨を中心として、下腿の骨である脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)によって出来た「ほぞ穴」に距骨が「ほぞ」となってはまりこんでいる形の関節です。

足首を支える靭帯は外側に3本、内側には扇状の大きな靭帯が1本あります。外側のものは前方から前距腓靭帯踵腓靭帯後距腓靭帯といいます。前距腓靭帯は距骨が前方に滑らないように、踵腓靭帯は距骨が内側に傾きすぎないように制動をかけています。内側の靭帯はその形状から三角靭帯と呼ばれます。また、脛骨と腓骨をつないでいる靭帯を遠位脛腓靭帯と言います。これらの靭帯損傷があると、通常は腫れと内出血を伴い、受傷直後には体重をけられない、立てない、と言う症状が見られる事が多いです。受傷部位と違うところに内出血がしみ出してくる事もあり、捻挫の数日後に「傷めたところと違う部分に内出血が」と驚かれる方も少なくありませんが、時間経過と共に落ち着いていきます。

足の裏は外には向きにくいという足の構造上、捻挫するときは大抵、足の裏が内側後方を向くような形で捻るので、外側の靭帯を傷める事が多いです。その時、最初にもっとも緊張が高まるのが外くるぶしの前方にある前距腓靭帯であり、この靭帯がもっとも損傷されやすい靭帯となります。この靭帯が引き延ばされて、更に力が加わり続けると、しまいには断裂してしまいます。更に力が加わり続けると足首の更に後方外側にある踵腓靭帯が損傷されます。後距腓靭帯までが損傷される事は少ないとされます。前距腓・踵腓の2本以上の靭帯が断裂することを複合靭帯損傷と言いますが、このようなケースでは関節の不安定性を来たします。以前はこのようなけがの場合、前距腓靭帯の修復手術が行われていましたが、最近では手術しなくても比較的よく治る(不安定性もかなりの確率で治る)という事が判明し、手術されるケースは激減しました。しかし、中には不安定性が残る場合もあり、このような場合には靭帯再建を含めた手術が検討される事があります。手術なしで治す方法(保存療法)も変遷が見られ、以前はギプス固定を1ヵ月程度行う方法が中心でしたが、最近ではギプス固定の期間を極力短くし、機能的装具というものを装着して早期から運動療法を取り入れていく方法が、特にスポーツ整形の分野で行われています。関節の固有感覚と周辺筋力を落とさない事がスポーツ復帰と再発予防に重要であるとされてきたためです。しかし、これらの治療を行うには慎重な経過観察の元に行う必要があり、受傷後の腫れが強かったりすると、このような治療が上手くできない場合があります。治療法が変わったと言っても初期の適切な治療が重要であることに変わりはありません。受傷後数ヶ月はスポーツ現場でも使用出来るような足首用の各種サポーターが市販されていますので、不安定感がある内はこれらを使用しておいた方がよいでしょう。病院でも大抵は取り扱っております。

内側の靭帯も傷める事はありますが、頻度は比較的少ないです。幅も広く、足の動きの特徴上、不安定性は余り問題となる事がないので、手術治療が必要になる事はほとんどありません。

捻挫後、足首の前距腓靭帯の部分ではなく、足首の前外側(外くるぶしの少し上内側)に痛みと腫れが出る場合があります。この場合、遠位脛腓靭帯が損傷されている事があります。比較的難治性の事もあります。程度が強いと手術が必要になります。

他に足首の靭帯損傷と区別するべきもので日常でよく見かけるけがとして、第5中足骨基部骨折とか、二分靭帯損傷があります。これらは足の甲に近い部分のけがであり、第五中足骨骨折は足の甲の外側、二分靭帯は前距腓靭帯よりも少し前方(つま先側)、第五中足骨基部と外くるぶしの間くらいにあります(場所の図説はこちらを参照ください)。

二分靭帯が損傷すると、前距腓靭帯よりも少しつま先側が腫れます。治癒しやすい靭帯で、固定なしで経過を見ることもあります。後遺障害を残すことはほとんどありません。第5中足骨基部骨折は別名「下駄履き骨折」とも呼ばれ、下駄などを履いているときに足を捻るとおきやすいとされます。二分靭帯よりも更につま先側、外側に位置し、通常腫れが見られます。痛みが軽度ならばギプスなしで経過を見ることもあり、非常によく治癒する骨折です。よく間違われるものにジョーンズ骨折と呼ばれるものがあります。これは下駄履き骨折よりも更につま先側で骨折が起こるもので、1,2センチしか骨折部位に違いはないのですが、手術が必要なことがある、難治性の骨折です。疲労骨折の一種としてサッカーをはじめとしたスポーツ障害に多くみられます。 他には腓骨筋腱・後脛骨筋腱脱臼や足根骨癒合症など、捻挫と鑑別すべきけがも多数ありますが、それらについては「痛みの引かない足首の捻挫」の項目をご参照ください。

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